
MLBの現役最高の投手といえば、文句なくマダックスだと思う。現在、41歳になるが、いまだ伝説を構築する過程にあるかのようだ。十分、彼は伝説なのに・・・。別名、精密機械、またの名を、Mad Dog(狂犬) 。現在は、San Diego Padresにて活躍中だが、1993年~2003年の10年間のAtlana Bravesでの活躍は偉大すぎる。その偉業は現在進行中。羅列してみると、
1)
1988年にCicago Cubsの投手として18勝8敗の成績を残した後、2004年まで17シーズン連続15勝以上を記録。2005年は13勝で、昨年は15勝を挙げている。何度もサイヤング賞を獲得しているが、サイヤングでさえも17年連続は未達成 2)
Braves時代の94年、95年と2連続で防御率1点台(1.56、1.63)の記録は、第二次世界大戦後、MLBの歴史の中で彼一人。ホームラン大量生産時代において、しかもマグワイア、ソーサ、ボンズらと同じナショナルリーグで投げ続けての記録である 3)
スピードは決して速くないが、打者の手元でポイントを数センチずらす。一般打者は点で捕らえるが、イチローは線で捕らえるらしいが、その点or線を数センチ、微妙に調整する能力を持つ。三振は取らないが、(それでも累計三振数は、3200を軽く超える)、内野ゴロ、内野フライに打ち取る。豪快な速球で三振を狙う他投手など気にする気配もなく、27球で試合を完結させる事を美学とする。 4)
昔、日本プロ野球では、"落合ゾーン"ってな言葉があった。あの落合が自信を持って見逃したのだから、審判がストライク!とコールしてしまうウッカリゾーン。マダックスの場合、そのハイレベルな制球力で際どいコースを突いているのだから、うっかり、ストライク!っと審判が言ってしまい、相手監督からの抗議が多い。そのゾーンをマダックスゾーンと呼ぶ。 5)
並みの投手は、塁上にランナーを背負うと、クイックモーションを取ったり、牽制などにて盗塁を抑制しようと必死になる。Madduxの場合、ランナーを背負おうが、一向に気にしない。だから、Madduxの試合は、相手チームは盗塁し放題。また、Mad Dogの名前の由来でもあるが、個人対戦よりも試合全体の勝敗に拘りを持つ。試合の流れの中で、勝負どころでは、敬遠を多投する。簡単に敬遠を選択するため、敬遠通算169個(06シーズン末時点)は、メジャー史上3位。彼曰く、「悪球打ちでヒットにされるよりも、さっさと歩かせて、次の打者で撃ち取ったほうが良い」とのことだ。それで、確実に、内野ゴロに仕留める。
でも、待って!生涯与敬遠169個を考慮して、彼の生涯与四球数944個を見たときに、994個/4,616イニング登板=0.215(1試合平均1.94個) この数字自体も凄いが、意図的な敬遠を除いた場合、(944個-169個)/4,616イニング=0.167(1試合平均1.51個)。21年間、投げて、1試合平均1.5個のフォアボールってのは、サイボークじゃない?
YouTubeに上記偉業を1分56秒で表現した映像を発見した。2007年8月4日、SFジャイアンツのボンズがハンクアーロンの大記録を目指して、754号目を狙ったパドレス戦。ボンズを完璧に抑えるマダックス。第一打席=見逃三振、第二打席=ファストゴロ、第三打席=ライトフライ。凝縮版は、第二打席。2アウト&ランナー3塁でボンズを向かえ、内外野はボンズシフトにポジションを変える。敬遠も考えられる場面で、マダックスは勝負を挑む。そこに、数センチを操作するマダックスの自信が見える。内野ゴロの欲しい場面で、はい、ファースト正面。彼の伝説は、本当に、まだ、途中なのかもしれない。
リンク:Greg Maddux manipulate Barry Bonds
Manipulate=(他)巧みに扱う 、操り人形のように操作する。
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